妊活を行っているのになかなか妊娠できず、焦りを感じているカップルもいるかと思います。
妊娠できない理由はさまざまあると考えられますが、なによりもまず検査などで原因を明らかにすることが、適切な不妊治療へ進む第一歩です。
妊活で妊娠しない時は生活習慣が原因の場合も
妊活で妊娠しないというカップルの多くは、自然妊娠を望む傾向が強いと考えられます。ただし、自然妊娠の確率はカップルの年齢や状況により大きく異なるのが現実です。
しかも、妊娠しない(妊娠できない)原因は、1つではありません。男女のいずれかに原因がある場合もあれば、双方に原因がある場合もあります。または、原因が双方に見つけられず、特定できない場合もあります。
検査することによって不妊治療をはじめることに、ためらうカップルも多くいることでしょう。
当サイトとしては、妊活をするにあたっては、なによりもまず男女ともに検査を受けるのをお勧めしています。
さらに、生活習慣の改善も妊活には必要といわれていますので、ここではまず食生活の見直しや肥満改善、禁煙などについてご紹介します。
食生活を見直す
男女ともに、肥満や痩せすぎを解消するためにも、また卵子や精子の状態を整えるためにも、食生活の改善は効果があるといわれています。
抗酸化作用を持つ食べ物を摂る
特に摂取すると良いのは、抗酸化作用のある食べ物です。体が老化すると卵子や精子も老化します。抗酸化作用のある食べ物を摂取することは、老化を防ぐことに効果的です。
ビタミンEは、強い抗酸化作用を持っているため、妊活中は積極的に摂取すべき栄養素の1つです。カボチャやモロヘイヤ、ブロッコリー、アボカド、ナッツ類は毎日の摂取を心がけましょう。
もちろんビタミンEだけを摂取すればいいわけではありません。ほかにもミネラルやビタミンC、ビタミンB類といった栄養素も、卵子や精子の質の向上に効果的とされています。
葉酸の摂取はサプリがおすすめ
葉酸は妊活中から摂取するのが良いとされていて、子宮内膜の強化や子宮内の血行を促進すると言われています。くわえて、妊娠初期の赤ちゃんの器官を作るのにも必要な栄養素なので、妊活をしているのであれば妊娠前でも積極的に摂取しましょう。
ただし、葉酸は調理段階で失われやすく、目安量を摂取するのはかなり大変です。そこでサプリメントを活用して必要量を補うのがおすすめ。妊活中にはほかにも摂るべき栄養素があるので、それらが含まれているサプリメントを摂取するとより効果的です。
喫煙はできるだけ止めましょう
妊娠しない原因とされている生活習慣の1つに喫煙があります。活性酸素の影響で卵子や精子が老化するためです。
最近では、喫煙が女性の閉経を早めるとも言われています。そのため、妊活をしている男女にとって喫煙は好ましい習慣とは言えません。
女性が吸わなくても、男性パートナーの喫煙による副流煙を吸ってしまっては元も子もありませんので、カップルともに禁煙することがおすすめです。
肥満度をコントロールする
また、肥満や痩せすぎもホルモンバランスが乱れる原因となり、妊娠しない原因になると言われています。
「BMI22」が女性にとっての理想で、少しぽっちゃりくらいの体型が下半身を冷やさず、妊活に適していると言われています。
どうしても私たちの食事は欧米化の影響でカロリーが高く、また肉の摂取量が多くなりがちです。
たとえば、これを和食でバランスの整った食事に変えることで、カロリーコントロールもしやすくなり、ひいては肥満度をコントロールすることにつながります。
睡眠不足やストレスも妊娠しない原因に
ほかにも、睡眠不足やストレスが妊娠しない原因となる場合もあります。
一度にすべての生活習慣を解消するのは難しいですが、生活習慣を見直して、少しずつ改善する心がけをしましょう。
生活習慣の見直しは妊娠する可能性を高めるだけでなく、健康を維持するためにも大切です。
不妊治療や自然妊娠で妊娠できる確率はどれくらいなの?
自然妊娠の確率
避妊をせずに排卵時期にセックスしたとしても、一度の生理周期で妊娠する可能性は20~30%ほどしかありません。
確率としては5周期に1度程度になります。
不妊治療での妊娠の確率
不妊治療を計画的に進められれば、すぐに妊娠できると思っている人も少なくありません。
しかし、実際には自然妊娠の確率を超えられないと考えられています。
そのため、不妊治療の種類によっては、治療を始めても何度か生理が来る可能性があると理解しておきましょう。
自然妊娠でも不妊治療でも男女の年齢が妊娠確率に影響する
女性の年齢も妊娠の確率に影響します。女性は、35歳前後から一気に妊娠率が低下して流産率があがります。男性も同様に、加齢とともに精子の質や精巣機能の低下がみられます。
そのため、自然妊娠をめざすにしても、不妊治療をおこなうにしても、できるだけ早い時期から始めるほうが妊娠率は高まります。不妊治療を開始する際は、男女ともに深刻な不妊の原因が特になければ、4周期以内の妊娠率は70%です。
また、不妊治療の中でも高度治療とされている体外受精の場合、治療開始から4周期以内の妊娠率は50%~60%と言われています。すべての治療を受ければ75%の夫婦は妊娠できると考えられています。
不妊の原因を知ることで対処法は異なる
不妊治療を始めるにあたって、まずは原因を探ることから始めます。検査によって妊娠できない異常が見つかれば、治療を行っていきます。
ただし、中には原因が見つけられない場合や、異常があったとしても原因と断定できない場合もあります。
その場合には、主な原因に対しての治療を行いながらもステップアップ治療を行っていきます。これは一般的な不妊治療で最も多い流れです。
ステップアップ治療とは、自然妊娠に近いタイミング法から始まり、少しずつ医療の介入した治療へと進んでいく方法です。
流れとしては、排卵日に合わせてセックスをするタイミング法、精子を子宮内に直接注入する人工授精、卵子と精子を取り出し体外で受精させて受精卵を子宮に戻す体外受精、顕微鏡下で受精させる顕微授精と進んでいきます。
どの治療をどのくらい行うかは、年齢や治療歴を考慮して進めていきます。治療の費用もかかりますし、精神的にも体力的にも負担がかかるものなので、夫婦間や医師との相談の中で治療の流れを決めていきます。
体の状態を考慮して夫婦で話し合って妊活の方針を決めましょう
一般的に、不妊治療を続けていけば75%の夫婦は妊娠すると言われています。しかし、妊娠までの期間や、妊娠のために行う治療方法、かかる治療費は人によって様々です。
妊活を進めるにあたっては、妊娠しない原因を探って治療を進めると同時に、生活習慣の改善も大切です。男性も女性も妊娠しない原因がある場合もあります。夫婦で一緒に治療に取り組み、どのような方針で妊活を進めていくか話し合っていきましょう。